戸建て住宅で「騒音」トラブルが起きやすい背景 ボール遊びや家庭用給湯設備の「音」まで多様に
一方、戸建ての場合、マンションのような騒音はないと思う人も多いかもしれない。しかし実際は、「ドスンドスン」という重量床衝撃音を含め、さまざまな音が漏れ伝わる。特に隣家との距離が近い都市部の戸建ては注意が必要だ。
なぜならマンションと比較すると、戸建ては遮音性や防音性が低い場合も少なくないからだ。さらに住戸のあらゆるところに「穴」が空いている。
例えばキッチンの換気扇をはじめ、戸建てには換気口(給気口・排気口)など、あらゆる壁に「穴」がある。24時間換気システムなどを連想すればわかりやすいだろう。戸建てはマンションと比較して多くの穴があり、これらの「穴」から物理的に音が出入りしてしまうのだ。
そのため子どもを叱る声、子どもが楽器を練習している音、ペットの鳴き声など家庭の中の「音」は筒抜けになってしまう。このほかオンラインゲームやスピーカーなど、機材にこだわった映画・動画鑑賞の音などが漏れている場合も近隣住民との騒音トラブルにつながる可能性がある。
「生活騒音」に悩む人が多い
騒音源となる「生活の音」はほかにもある。環境省がまとめたリーフレットのデータを見ると、先に挙げた人やペットの声、楽器の音に加え、電気機器やアイドリング・空ぶかしなどが「生活騒音」の発生源として挙げられている。
たとえば夏や冬に暖房や冷房で車内の室温を保つため、エンジンをかけっぱなしにするアイドリングも、その時間によっては「騒音」と捉えられてしまう。
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