新型コロナウイルスワクチン(以下、ワクチン)の接種が、10月1日から新たな枠組みで始まる。「定期接種B類」という位置づけで、重症化予防が目的だ。対象となる人や費用、メリット・リスクについてまとめた。
コロナはただの風邪じゃない?
「新型コロナは『軽い感染症』になったと認識されていますが、高齢者では今もなお重症化しやすく、入院、死亡のリスクも依然としてあります。ウイルスの変異とともに、2回、3回と感染する人も出てきています」
鹿児島大学微生物学教授の西順一郎さんはこう解説する。
厚生労働省のまとめでは、2023年5月8日の5類移行後に「波」は3回あった。それぞれピーク時1週間の感染者数(定点医療機関からの報告数)は減少しているが、入院患者数はむしろ増えている。例えば、2024年の初め(第10波)は3500人ほどだったが、7~8月(第11波)は4500人程度だ。
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