「もう時代後れ」日本の株式会社が見失ったもの 優秀な社員たちの解放が必要な真っ当な理由
『見てはいけない! ヤバい会社烈伝』(金田信一郎 著、東洋経済新報社)の冒頭で、著者は「会社は必要なのか」という大胆な疑問を投げかけている。
「そもそも会社は必要なのか」から考える
人口減少が続く中で、IT・ロボット・AIが単純作業をこなす世の中になってきている。若い人を中心に、個人の能力を存分に発揮してもらわなければならない。
ロボットができる作業を、社員たちに命令するような職場は、早晩、行き詰まる。
(「序章 会社消滅」より)
著者は、35年間にわたって企業の変遷を追い続けてきた記者だ。
『日本経済新聞』や『日経ビジネス』『東洋経済』『ニューズウィーク』などの雑誌に寄稿してきたという実績を持っている。
うち3年半はニューヨーク特派員として米国企業の内側も見てきたそうで、その際に実感したのは、「未来的な会社は総じて柔軟でオープンな組織になっているということ」だったという。
ところが、それらにくらべ、日本の多くの会社は、明らかに時代に逆行しているというのだ。
認めたくはないものの、認めざるをえないという方もいらっしゃるのではないだろうか。
著者が本書で指摘しているように、会社とは本来、「人と人が一緒に働く場」である。
つまりはひとりで仕事をするよりも、誰かと一緒にやったほうが成果が高まるということこそが、会社に求められるべき姿なのである。
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