全員が一定の成果を出せるキーエンスの仕組み 成果のバラつきを防ぎ、全体の生産性を高める
なぜ標準化すべきか?
「仕組み化」の最初のステップである「標準化」について解説します。
まず、なぜ「標準化」すべきなのかについて説明します。その理由は一部のトッププレーヤーや個人のモチベーションといった属人性に依存しないようにすることと、そのことが組織の成果を向上させて組織を拡大させる好循環につながることにあります。
また、「標準化」は社員の生産性を一定レベル以上に底上げし、脱落者を出しにくくします。そして標準化を進めるには「課題を洗い出す」「課題の対策となるルールを作る」「ルールを明文化する」の3つのステップが必要であることを説明します。
ビジネスにおいて組織のパフォーマンスを安定的に高めるためには、メンバーの行動や成果の「バラつき」を解消することが重要です。私がキーエンスで学んだ考え方の根幹にあるのは、まさにこの「バラつきをなくす」ということです。
なぜバラつきをなくす必要があるのでしょうか。理由は大きく2つあります。1つ目は、特定の個人に依存することのリスクです。1人のトッププレーヤーがいることは心強いですが、その1人が退職したり、モチベーションが下がったりすると、パフォーマンスが大きく低下してしまいます。組織の成果の再現性を高く出していくためには、この「属人化リスク」を下げる必要があるのです。
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