リクルートホールディングスが発行している25歳以上の男性ビジネスマン向けのフリーマガジン『R25』の調査で、「年齢不問で募集したにもかかわらず、年齢による足切りをしたケースがあるか?」を人事担当者に匿名で調査したところ「ある」と答えたのはなんと3分の2にあたる66人。
その際に「足切りライン」とした年齢を尋ねると、「40歳」がもっとも多く、次いで「35歳」、「50歳」という順。「足切り年齢」の平均は43.4歳とのこと。足切りはしないにせよ、年齢の高さがネックになると考える人事担当者は少なくありません。やはり40歳を超えると転職が難しくなるのは間違いないようです。
それでも、40代以降に職場を変えて仕事をしたい人はたくさんいます。日経HRの調査によると、40代以降に転職を希望する人は、その理由の上位に「現在の職場に対する閉塞感」を挙げています。給与も大事だが、環境を変えて周囲の役に立ちたいと考えて転職を決意するとのことです。ただ、普通に転職活動をすれば「足切り」にあう可能性が大。どうしたらいいのでしょうか?
注目が高まる働き方は?
これまでの経験で活かして、かつ、会社に足切りされないワークスタイルとして注目度が高まっているのが「顧問」として働くこと。取材した大手商社をリタイヤしたDさん(55歳)はIT系ベンチャー企業を中心に顧問契約をしている会社が5社。
「各社で名刺を作ってくれるので名刺入れがパンパンになって大変です」
これまでなら1社の名刺だけだったのに、複数の名刺を持つのが本音ではうれしいようです。大変と言いながら、5枚の名刺を得意げに見せてくれました。
顧問先への訪問は週1回程度。各社からの顧問料で前職時代の給与の3分の2程度を確保。すでに子どもは大学を卒業。退職金もあるので、生活するには十分すぎる金額とのことです。
さらに1週間の勤務時間は前職の半分以下。Dさんの前職での最終経歴は子会社の役員でした。いつも会議でスケジュールを埋められていたことがストレスだったので爽快感が半端ないとのこと。では、顧問として期待される役割はというと、前職時代に培った人脈を活かしての紹介活動だそうです。
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