会社を貶める社内抗争は、いったいいつになればなくなるのでしょうか。
今回は東芝が2000億円規模の不適切な会計処理を巡る問題を起こしました。設置された第三者委員会が歴代3人の責任者(西田厚聡相談役、佐々木則夫副会長、田中久雄社長)を調査対象に経営責任を追及することになりましたが、
《首脳陣同士の対立と利益至上主義》
が問題を大きくしたとの報道が出ています。佐々木氏が西田氏に口出しされたくなかったため業績改善圧力をかけていたとの見方も。
一連の報道では、佐々木氏が各事業部門に業績改善を強く要請。その圧力が利益先取りといった不適切な会計処理につながったのではないかとの記事も。今後、社内では大きな組織改編・再編が行われることになるかもしれません。こうした、社内抗争によるマイナスイメージは業績にも相当なる影響をすることになるでしょう。
振り返れば過去、メガバンクからオーナー系某企業まで、社内抗争が会社業績にまで影響したケースは山のようにあります。それでも、社内抗争が起きるのはどうしてでしょうか。
当方が取材した会社でも規模こそ違いますが、似たような社内抗争が起きた会社がたくさんあります。
あるメーカーでは製造部門出身の社長と営業部門出身の会長が対立。会長は、売り上げが伸び悩む理由は社長の営業部門軽視である…と指摘していました。この対立が各役員を巻き込み、ついには会長の指示によって営業部門が仕事をサボタージュすることに。それでも、社長は対面を取り繕うことを企み、架空受注で業績を改ざん。これが監査法人に指摘を受けることになり、社長は責任を取っての退任に追い込まれました。
これで会長は一安心……とはいきませんでした。あまりの業績不振で銀行が介入。会長も退任に追い込まれ、社内は大混乱に。不振を極めた業績が回復するまで5年以上の歳月を要することになったのです。
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