人生の「先延ばし問題」解決するたった1つの盲点 意志の強さや努力量よりも大事な考え方がある

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それは「その未来の姿が、自分と連続した存在であり、赤の他人ではなくて、自分だと思えるのか」である。

未来のことなど気にしても仕方ない?

正確に言うと、本書の中に「未来の自分は、ある程度は赤の他人である」のような表現が出てくるように、未来の自分はやはり他人のようなものである。しかし、まったく関係性がない赤の他人であるか、非常に親密な存在であるかで、自分の行動が変わると本書では主張している。

たとえば「未来の自分を他人だと感じ、なおかつ利己的に行動する傾向があるのなら、未来の自分の利益などおもんぱかれるはずもない」と書いてある。

わかりやすく言えば、未来の自分を他人だと思っていたら「ケーキやラーメンを夜中に食べても、それは(他人のように感じる)未来の自分が困るだけだ」となってしまう。つまりは、自分に害があることも平気で実行できてしまうわけだ。

逆に、遠い未来の自分に親しみを感じる人は、大事にするはずである。自分自身だと思えなかったとしても、自分と親しい人間だと感じるなら、その人が困るようなことはしないからだ。実際に、未来の自分とのつながりを感じている人ほど、貯蓄額が多く、経済的に豊かであることが判明した、と本書には書いてある。

さらに重要なことに、「今この瞬間に抱いている感情こそが、過去の感情や未来に起こるであろう感情よりも重要」ということも書いてある。

わかりやすい例として、旅行前のパッキングの話が書いてある。今、寒いと感じていたとすれば、旅行先で着る予定のない上着などをつい入れてしまう、ということだ。私も、夏に冬服を見ると「こんな暑い服、必要ない」と思ってつい冬服を処分してしまうし、冬には夏服をいらないものとして捨ててしまうことがよくある。これもすべて、現在の感情で考えてしまっているからだ。

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