夏休み海外旅行、最も恐いのは「あの病気」 デング熱やMERS以外にも危険がいっぱい

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一方、海外にはMERS(中東呼吸器症候群)のような咳などの呼吸器症状を伴う感染症もある。MERSは韓国では鎮静化したものの、サウジアラビアをはじめとする中東地域では依然として感染リスクが高い。マスクやこまめな手洗い、MERSの感染源と考えられる「ひとこぶラクダ」に近づかないといった予防法で、万全といえるのだろうか。

「咳症状のあやしい人」からは2メートル離れる

「呼吸器系の感染症では、病原体を吸い込むのを防ぐとともに、感染者の飛沫が知らぬ間に手に付着し、その手で口元を触る『接触感染』を防ぐことが重要になります。こまめな手洗いも大切ですが、MERSはアルコール消毒に効果がありますので、携帯用のアルコールジェルなどを活用して手の消毒をするのがお勧めです」(濱田教授)。

もうひとつ注意したいのは、カタールのドーハの国際空港など、乗り継ぎのときに中東地域の空港を利用するときだ。もちろん、中東地域へ渡航しなくても、乗り継ぎという行為に危険は潜む。

「乗り継ぎ時間が長いときには、たくさんの人がいる待合室で感染する可能性もあります。咳など呼吸器系の症状がある人からは、2メートル程度離れるとリスクは軽減されます。風邪をひいてご自身に咳などの症状があるときには、他人に感染さないようにマスクを着用しましょう。マスクは予防よりも、他人にうつさないときに有効です」

呼吸器系の感染症としては、インフルエンザがオーストラリアといった南半球の国だけでなく、香港や東南アジアなどの熱帯地域で流行中だ。また、麻疹もドイツで流行しているという。

「麻疹は非常に強い感染力を持っています。日本では20代~30代の人がワクチンによる抗体価が低いため感染しやすく、渡航前にワクチン接種を受けた方が無難です」

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