2021年に実業家の前澤友作氏が日本の民間人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)に滞在するなど、私たちの身近になりつつある「宇宙」。アメリカではSpaceXが毎週のようにロケットを打ち上げ、世界的にも盛り上がりを見せているが、それでもなかなかハードルが高いイメージが強いのが現実だ。
そんな宇宙についての「基本」や「耳寄り情報」をわかりやすく解説したのが、宇宙博士でタレントとしても活躍中の井筒智彦氏が上梓した『東大宇宙博士が教えるやわらか宇宙講座』だ。知りたい情報が会話形式で構成されているため、知識のない人や親子でも楽しめる。
今回紹介する宇宙コミュニティ「コスモ女子」のメンバーも、宇宙が大好きな未経験の女性たちが集まり、スタートした。そしてついに今年の日本時間8月4日、日本の女性コミュニティとして初の人工衛星の打ち上げに挑戦する (協力:NASA)。チャレンジを決めてから実に4年がかりの一大プロジェクトだ。
宇宙の専門知識はほぼゼロだったところから、やっと打ち上げに漕ぎつけた彼女たちの挑戦の裏側にはどのようなドラマがあったのか——。
コスモ女子を運営し、彼女たちの挑戦をスポンサーという立場で見守ってきた株式会社Kanatta代表取締役社長の井口恵氏が挑戦の裏側を語る。
「宇宙好き女子」8月4日、ついに衛星打ち上げへ
「コスモ女子」を立ち上げたのは2020年3月。女性のドローンパイロットのコミュニティである「ドローンジョプラス」が軌道に乗り、何か新しい挑戦をしたいと考えていた頃でした。
「ドローン業界と同じような男性主体の業界で新たに女性コミュニティを立ち上げることができれば、ジェンダー平等の実現により貢献できるのでは?」と考えていたときに、現在のコスモ女子の代表である、ゆかさんとの出会いがありました。
当時私自身は宇宙の知識はまったくなかったのですが、ゆかさんの宇宙に対する情熱に圧倒され、一緒に立ち上げを決めたのです。
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