「小惑星探査」や「火星移住」などのニュースから、UFO、宇宙人の話題まで、私たちの好奇心を刺激する「宇宙」。だが、興味はあるものの「学ぶハードルが高い」と思う人も少なくない。
知らなくても困らない知識ではあるが、「ブラックホールの正体は何なのか」「宇宙人は存在するのか」など、現代科学でも未解決の「不思議」や「謎」は多く、知れば知るほど知的好奇心が膨らむ世界でもある。また、知見を得ることで視野が広がり、ものの見方が大きく変わることも大きな魅力だ。
そんな宇宙の知識を誰でもわかるように「基本」を押さえながら、やさしく解説したのが、井筒智彦氏の著書『東大宇宙博士が教える やわらか宇宙講座』だ。「会話形式でわかりやすい」「親子で学べる」と読者から称賛の声が届いている。
その井筒氏が、「バイオリンの名器・ストラディバリウス」と「宇宙」の関係について解説する。
地球の寒冷化が生んだバイオリンの名器
かの有名なバイオリン「ストラディバリウス」の音色や、フェルメールの「曇り空」。
これらが宇宙から影響を受けているとしたら……? さらに、「銀河」が生物の「脳」とつながりがあるとしたら……? なかなか興味深い話ですよね。
太陽の表面には「黒点」と呼ばれる黒い点があります。まわりよりも磁場が強い場所で、温度が低いため暗く見えます。過去、1645年から1715年にかけて、この黒点がほとんど現れない期間がありました。
不思議なことに、この時期、地球は「寒冷化」に見舞われ、日本では元禄の飢饉が起き、イギリスではロンドンのテムズ川が凍りました。
じつは、このころに育った木は年輪が密に詰まっていて、それを熟練の腕前で仕立て上げたのが、世界三大バイオリンの1つ「ストラディバリウス」なのです。
なかでも「メシア」と呼ばれる名器は、
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