「健康食品」で失敗しないために知っておきたい事 「紅麹サプリ」で増える死者数、検討会の設置も

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

健康食品には、保健機能食品に分類される「特定保健用食品(トクホ)」や「栄養機能食品」「機能性表示食品」と、それ以外の、「その他のいわゆる健康食品」とがある。

(消費者庁「健康食品」のホームページより)

正しく理解している人は少ない

しかし、それらの違いを正しく理解している人は少ない。

消費者庁の「食品表示に関する消費者意向調査報告書」(令和4年度)によると、機能性表示食品を「どのようなものか知っている」と答えた人は19%だった。だが、実際に機能性表示食品について正しく理解していた人は15.2%。トクホは28.5%、栄養機能食品は10.2%と低かった。

機能性表示食品は“健康な人を対象にした食品”であって、医薬品ではない。薬剤師の千葉一敏氏は、あくまでも健康維持のために使うものであると説明する。

「健康診断で高めの数値が出て、生活習慣を見直しましょうと指導を受けた人が利用することが多いですが、例えば『コレステロールを下げる』と表示されていても、医薬品のように数値が下がるわけではありません」(千葉氏)

そもそも、トクホと機能性表示食品は、どう違うのか。

1991年に始まったトクホは、最終商品を人が摂取して確かめた臨床試験が必須で、審査のハードルが高い。

対して、2015年に始まった機能性表示食品は、こうした臨床試験は不要。企業が販売前に安全性や機能性の科学的根拠を消費者庁に届け出て受理されれば、商品に機能性を表示できる。

機能性に関与する成分の文献的評価だけでも認められるため一気に広がり、現在ではサプリメントやヨーグルト、ジュースなど約7000品に上る。小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」もその1つだ。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事