なぜ2割なのかというと、大雑把に言って、富裕層と大企業に勤める人々の割合は2割くらいになるからです。要するに、残りの8割の人々は現政権の経済政策の蚊帳の外に置かれてしまっているわけです。
「生活が苦しい」は国民の62%、過去最高に
2014年10-12月期のGDPが前期比で1.2%増、2015年1-3月期が同3.9%増と2四半期連続でプラス成長を達成しているものの、日本経済は実質賃金低下の悪循環からはまだ抜け出すことができていません。
2012年に99.2だった実質賃金指数(2010年=100)は、現政権誕生後の円安インフレや消費増税によって、2013年には98.3、2014年には95.5と下落を続け、2015年になっても95.0を下回る勢いで推移しているのです。
数字を見るうえで注意しなければならないのは、「前年同月比の増減率」ではなく、2013年以降の推移そのものであるということを認識しておかねばなりません。数字の推移そのものを冷静に見ていかなければ、大手メディアの「大本営発表」にまんまと騙されてしまいかねないのです。
2013年~2014年の2年間における実質賃金の下落率は、リーマンショック期に匹敵するというのに、どうして景気が良くなっているなどと言えるのでしょうか。
それを証明するかのように、7月初めに公表された厚生労働省の国民生活基礎調査では、生活が「大変苦しい」が29.7%、「やや苦しい」が32.7%にも達し、両方の合計である「苦しい」が62.4%と、過去最高を更新してきています。
これが、現政権が行ってきた経済政策の結果であり、国民生活の実態であると、私たちはしっかりと認識しておく必要があるでしょう。
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