路線価全国1位の銀座「まだ上がる」業界強気な訳 根強いテナント需要、国内の富裕層も取り込み
そうした中で、銀座での新たな投資機会を提供する動きもある。投資用不動産の販売を手掛けるボルテックス。2017年に竣工・開業した「GINZA SIX」(銀座6丁目)の10階オフィスフロアを、今年4月から不動産小口化商品として販売している。
1口100万円で、投資家は10口から購入できる。投資家の8~9割は個人で、中小企業の経営者などが多いという。2年かけて全口を販売する計画だが、すでに20~30%を販売した。「計画を大きく超えるペース。他の商品と比べ利回りが高いわけではないが、個人で銀座の不動産の実物に投資できる機会はほとんどない。銀座のオーナーになれるというステータスを求めるお客様も多い」(担当者)。
老朽化に伴う建て替え・改修が続く
銀座ではビルの老朽化に伴う建て替え・改修も多い。中央通りでは、60年にわたり銀座のシンボルとして親しまれてきた鳩居堂横の「三愛ドリームセンター」が建て替えを発表、現在解体中となっている。
ほかにも中央通り5丁目では清和綜合建物が、6丁目ではみずほ信託銀行が事業主となり、建設工事が進んでいる。中央通りから裏路地に入ったガス灯通りや並木通りでも、複数の建設計画が進行中だ。1つ1つの案件が大きいわけではないが、それらの集積が街の魅力度アップにつながりそうだ。
先を見越せば、銀座から徒歩圏内の築地で2030年代にも大規模な再開発が予定されている。回遊エリアが広がり、銀座の集客力がさらに向上するという期待もある。
「銀座ならどのエリアでも買いたくてたまらない」(複数の業界関係者)。不動産関係者は、当面銀座に熱い視線を送ることになりそうだ。
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