子どもの頃から母の言うことは絶対。習い事、進学、就職など、これまで何もかも母の考えを基に決めてきた。母のことは嫌いではないが、大人になっても自分の意見は通じず、結局親の言う通りに生きてしまっている。
こうした「嫌いではないけど苦しい」理由は、親が自分の思い通りにしようと「支配」する傾向があるからです。
能力や知識、知恵がじゅうぶんでない子どもは、親に頼るのは当たり前のことです。大人へと成長していく過程の中で、親にコントロールされたとしても、子どもでは自分の力で反発するのは簡単ではないでしょう。
しかし、成長過程で親からの支配を断ち切る「反抗期」は誰にでも訪れます。
反抗期が起こるのはごく自然なことで、大人としての自立心が芽生える第一歩です。しかし、なかには「反抗期がなかった」、もしくは「あったとしても親との依存関係が払拭できなかった」場合、大人になっても支配される親子関係が続くケースがあります。
そして、「パートナーから否定される」「社会に必要とされていないと感じる」など、子ども以外から存在を認めてもらう場所がない親の場合は、特に自分の言うことに反抗せず従ってくれる子どもが、自己肯定感を高める存在へと変化してしまうのです。
大人になっても親に意見ができない、親のいいなりになってしまう、それをつらいと感じている人は、まずは親子の間に「支配と従属の関係」が続いていることに気づくことが大切です。
「親を見捨てるのは親不孝」とは限らない
・離れたいけど、かわいそうな気もする
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