僕が面接で「超優秀な学生」を見抜けなかった後悔 就活生に教わった「社会人として最強の能力」

「いま面接してきた学生、やばかったよ」
本当に優れた学生の魅力は、しょぼい面接官のモノサシでは測れない。
ゴールドマン・サックスで面接官をしていた15年ほど前のことを思い出して、僕は反省している。社会人として最強の能力が何かを、ある学生から学んだのだ。

「いま面接してきた学生、やばかったよ」
同僚がニヤニヤしながら話かけてきたのは15年ほど前のこと。当時、僕らは採用活動にたずさわっていた。
その学生はどんな人物なのだろうかと興味津々だった。同僚は、その学生に統計の問題をたずねたらしい。
「2個のサイコロを振って出た目を足したとき、どの数字がいちばん出やすいですか?」
正解は7。統計学的に約20%の確率で7が出る。
その学生は自信満々に12と答えたという。12を出すには2個とも6が出ないといけないので、確率はわずか3%弱しかない。
ところが、その学生は、同僚の目を見て自信満々にこう言ったそうだ。
「僕はここぞというときなら100%の確率で6を出せます。信じてください」
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