「パンの耳を食べて暮らした」齋藤孝教授が振り返る”極貧20代”。その時代を経て思う「過度に”お金の心配”をする人が失うもの」とは?
「お金」について
恐れるべきはお金がないことではなく、お金がないという恐怖にとらわれ、勝負時に必要な勇気を振り絞れないことである──
ますます厳しくなる世の中、君が将来のことも考え、お金の心配をするのも当然のことだと思います。
それにしても僕自身、振り返ると20代は本当にお金がなかった。切り詰めて質素に生活し、それこそムダづかいなどとは無縁の暮らしをしていましたが、思い返すと、「いや、よくぞ頑張ってこられたな」というのが正直なところです。
でも、それで不幸だったのかというと、別にそんなことはなかったと思います。お金がないならないなりに、なんとかやっていけたのです。
住んでいるのは狭くて古いアパート。しかも、そこで子どもも生まれ、一家で肩を寄せ合うように暮らしましたが、人生の一幕として悪いものでもなかったかな、と。


















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