技アリ!イベント「行列緩和アプリ」の潜在力 課題もいろいろ…だが仕組みはうまい!
ひとつ目の問題点は、「来場者が予約したのかを確認する仕組みがない」ことだ。いたずらでもなんでも登録できてしまうため、予約があるのに来ない……という可能性もある。
そうした問題があるため、筆者も会期中には、SNSでの拡散は「予約ができる」という事実だけに留め、アプリの在処や名前、予約方法を公開することはしなかった。
そうしたトラブルの可能性は、もちろん運営側もわかっている。日に数度予約者チェックが行われ、予約リストの整理が行われる。だから、「予約がいっぱい」と表示されても、日に数度チェックすると、再び予約可能になってることもあった。
課題はあるが、実にうまい仕組み
2つ目は、予約カウンターでもさらに待たされ、アポ時間からずれてしまっていたことだ。Oculusの場合、アポ時間前に行くと、「再度アポの時間に列に来い」と係員に指定されたため、時間を守って行列に並んだのだが、行列を抜ける頃にはアポ時間は終わっていた。
カウンターでその旨を告げると、「あなたのアポは終わっているので並び直せ」という始末。拙い英語で強くクレームを入れた結果、問題なく入れたが、列のコントロールは結局「現場任せ」になる。
とはいえ、こうした仕組みは実にうまい。日本のイベントでも整理券を発行する例はあるのだが、整理券を求めて早朝から列を作り、会場とともにダッシュする……という姿が見られ、実に危ない。
日本でもこうしたアプリによる予約の仕組みは、積極的に採用すべきである。完璧でなくても運用でカバーできて、さらに根本的な問題が解決できるなら、それでいいではないか。
そろそろ日本も「イベントは地図アプリ」を越える時代がやってこないといけない。
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