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上場会社の社外取締役には「みちょぱ」を指名せよ 株主総会前に正しい企業統治とは何かを考える

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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だが、そもそもPBRが1倍割れしているのは、経営が悪い可能性もあれば「株式市場が間違っている」「株価が安すぎる」「投資家の見る目がない」、という可能性もあるのだ。

短期投資家たちは、東証にPBR改善運動をやらせ、そのネタで盛り上がったところを売り抜けるだけである。本当に経営を良くしようと思うのであれば、ROA(総資産利益率)やROI(投資収益率)を上げろ、というのが筋であり、PBRが低すぎるのは、投資家が企業を評価できないせいであり、株式市場のほうが悪いのである。

日本が「今やるべきこと」とは?

したがって、日本がコーポレートガバナンスについてやるべきことはただひとつである。女性取締役を増やすことでもなく、PBRの改善でもない。それは、良い投資家を育て、良い株主を増やすことである。

良い投資家、良い株主とは、短期的なイベントを期待して、株式を売買するのではなく、良い経営者と同じ目線、同じタイムスパンで、長期的な企業の成長を望み、促す投資家、株主のことである。長期投資をうたうファンドは多くあるが、実体は、せいぜい数年で売ってしまうのだ。30年、50年、あるいは半永久的に持つ覚悟があり、そのような仕組み、そのようなファンドの出資者をそろえたファンドを育成するべきなのである。

世界でチャンスがなくなって、「残飯あさり」に日本にやってきたアクティビストファンドの対極にある長期投資家の育成、これこそ政府も東証も目指すべきなのである(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が競馬論を語ったり、週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。

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