大日本印刷にマネックス系ファンドが株主提案 経営学者、楠木建氏の社外取選任で経営改善狙う
印刷大手の大日本印刷(DNP)が、6月に予定する定時株主総会に向けて社外取締役選任の株主提案を受けている。提案したのは「マネックス・アクティビスト・マザーファンド」に投資助言を行うマネックスグループ傘下のカタリスト投資顧問。同社が提案内容を4月18日に明らかにした。
正式受理なら定時株主総会で賛否
プレスリリースなどによると、提案内容は一橋ビジネススクールの教授、楠木建氏を社外取締役に選任することだ。今後DNP側が正式に受理すれば、定時株主総会ですべての株主に対して賛否が問われることとなる。
株主提案を出したカタリスト投資顧問は、ネット証券大手のマネックス証券を創業した松本大氏が中心となって2019年に立ち上げた。以来、経営者とのエンゲージメントを通じた経営改善をうたっている。
2021年にはベンチャーキャピタル大手のジャフコグループに働きかけ、同社が保有していた野村総合研究所株の売却につなげた。この時にはジャフコの社長が「今後も建設的な対話を期待しています」という異例のコメントを発表するなど、松本氏の個人的なつながりも生かした水面下のやりとりが得意技だ。
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