もう一方で、これ以降の時期、研修を終え、配属先にショックを受けるケースもよく見られます。希望した配置先ではなかった場合も多いのですが、その他にも、配属された部署の雰囲気が悪かったり、上司や先輩からそっけない態度をとられてしまったなどが挙げられます。
私が聞いた事例としては、面談の際に上司から「プロジェクトを一緒にやろう!」と言われたのに、実際に配属されたらファイル整理の業務だったため離職、というケースもありました。配属についての希望を聞く企業も多いと思いますが、その際にあくまで希望であること、決して希望通りに配属されるわけではないことを事前に伝えておくことが大切です。希望通りにいかないことは当たり前だと思われるかもしれませんが、いまどきは事前説明が求められるのです。
新入社員の悩みを常に受け止められる体制を
そして何よりも相談したり、気持ちを話せる場をつくるということが必要です。離職を検討していても、話すことで収まることも少なくありません。新入社員の悩みや不安を常に受け止められる体制をつくることが必要だと思います。
私が新入社員研修をしていて感じることは、自ら発信しない人が増えているということです。誰かに相談したり、人に尋ねたりといったことが苦手な人が極端に増えています。実例としては、コピー機の使い方がわからないときに周りの人には聞かずスマホで調べてたり、質問したいことがあったけど上司が忙しそうにしていたから機会を逃して1日が過ぎてしまったということも珍しくありません。
そのためには、受け入れる側のフォローも必要だということ。レクチャーや場合によっては研修を取り入れるものお勧めです。受け入れる側は、ハラスメントの問題もあり敏感になっていますから、新入社員にどう接していいかわからないのです。その結果、おっかなびっくりで距離をとってしまうために、新入社員が職場環境に不満を持ってしまうという悪循環もあります。そうならないための事前教育が必要なのです。上司や先輩だから任せると丸投げしてしまうのは酷ですので、対策が急務だと思います。
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