中年になっても物覚えがいい人になるための秘策 学んだことを記憶に定着させるための脳の使い方

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(イラスト:うのき)
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大人になってから資格取得や昇格・昇給試験のための勉強や学び直しを始めている人も多いだろう。そのうちのどれくらいの人が最初のモチベーションを維持し、目標を達成しているだろうか。三日坊主になってしまったり、自分なりに頑張ったつもりなのに結果が結びつかなかった人も少なくないはずだ。
一生頭がよくなり続ける もっとすごい脳の使い方』を上梓した脳内科医の加藤俊徳氏は、脳にも基礎体力があるという。大人こそ身につけたい記憶力・理解力・集中力を底上げさせる脳の基礎体力のつけ方について5回連載で解説。第4回は脳の記憶に大きな影響を与える「海馬」について掘り下げます。

記憶力と集中力のカギは海馬

ものを覚えたり、思い出したりするときに働く記憶系脳番地は、情報を蓄積し、使いこなします。記憶を司る海馬の周囲に位置している記憶系のファイアリングは、その中枢である海馬ちゃんをいかにコントロールするかにかかっています。

海馬は龍の落とし子の形に似ています。まるで、左右の側頭葉の内側部に龍の落とし子が仰向けに寝ているようです。まさに脳はこの二体の龍神様のお力をいただいて覚醒する仕組みなのです。

よく、海馬は記憶力に関連すると紹介されますが、実のところ、記憶するために必要な集中力にこそ海馬が深く関わっているのではないかと私は考えています。

その証拠に、集中をしているときの海馬は、右脳・左脳ともに強いファイアリング(ニューロンの発火)が起こります。しかし、脳から疲れているサインが届いているのを無視して無理やり集中力を要することを続けていると、海馬はあっという間にオーバーワークに。

海馬は、働きすぎると燃え尽き症候群になり、ファイアリングしにくくなる上に、しばらく仕事をしなくなってしまいます。龍神様である海馬様に働いてもらいたくても、ぐっすりお休みになられている状態です。

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