新年度を機に、昇進してマネジメントを任されることになった人、初めて部下ができた人、無我夢中で約2カ月を過ごして、そろそろ「マネジメントって何をどうすることなんだろう?」「どうやら自分はリーダーに向いていないかもしれない」など、さまざまな疑問や葛藤を抱える時期ではないでしょうか。
本稿では、入社3年目から約20年にわたってリーダーとしてのキャリアを歩み続け、数々の修羅場をくぐり抜けてきた木部智之氏の最新刊『リーダー1年目のマネジメント大全』から一部を抜粋し、新米リーダーが最速で結果を出すための仕事術を3回にわたってお伝えします。今回は3回目です。
メンバーの活躍に「昇進」で報いる
私は以前、何に対しても文句ばかりを言い、組織のマネジメントにもあまり熱心ではなく、指示もめちゃくちゃなリーダーのチームで仕事をしていたことがあります。
正直にいうと、一緒に働いていて、あまり気持ちのいい人ではなく、リーダーとしても尊敬できるタイプではありませんでした。しかしあるとき、ふと気づいたのです。このリーダーは 「メンバーを昇進させている」という事実に。
多くの組織では、一定の範囲内で昇進の枠があります。
例えば、部にA~Eまで5つの課があり、その部には5人の昇進枠があるとイメージしてみてください。
この場合、5人の昇進枠はそれぞれの課で1人ずつではありません。例えば、Aの課長が自分のチームのメンバーの活躍をアピールして、A課だけで2人とか3人の昇進枠を取っていく、ということも十分起こり得ます。
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