自分のケアができないリーダーは部下に嫌われる グーグルが注目する自分で心身を整えるスキル
近年、心身の健康を崩してしまうリーダーが増えています。グロービス経営大学院教授の若杉忠弘氏は、「ビジネスパーソンが燃え尽きるのを防ぐために、Googleなどのグローバル企業で注目されているのが“セルフ・コンパッション”です。このアプローチは、自分自身で心身を整えるために有効です」と言います。日本でセルフ・コンパッションを広める若杉氏がその有効性を解説します。
※本稿は若杉忠弘著『すぐれたリーダーほど自分にやさしい』から一部抜粋・再構成したものです。
自分自身で心身を整えるスキル
今、リーダーの置かれている状況は過酷です。必死に頑張るものの、期待通りの成果を出せず、焦る毎日。一時的に成果が出たとしても、容赦なく次の要求へのプレッシャーが降りかかってきます。
常に環境変化への対応を迫られる中で、今、心身ともに疲れ切ってしまうリーダーが増えています。疲弊しているとき、「これではダメだ」「もっと頑張らねば」と自分を必要以上に厳しく責めるリーダーがいます。これは、まるで傷口に塩をすり込むようなもので逆効果です。
このような自己批判的な態度で自分を追い込むと、短期的には成果につながるかもしれません。しかし、長い目で見れば、疲れが蓄積し、いずれ燃え尽きてしまいます。
そうなれば、心身の健康を害し、リーダーとしての活躍そのものを続けることが難しくなってしまいます。皮肉にも、過酷な状況を抜け出すための厳しさが、逆に自分の首を絞めてしまうのです。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら