自分のケアができないリーダーは部下に嫌われる グーグルが注目する自分で心身を整えるスキル
こうした状況を打開する新しいスキルが、セルフ・コンパッションです。
セルフ・コンパッションとは、ひと言で言えば、「自分にやさしくすること」。そうすることで、自分自身で心身を整え、安心感を得て、自信をもって前に進むことができます。
セルフ・コンパッションの考え方を活用しながら、自分が疲れ始めたと思ったら、早いタイミングでそのサインを察知し、適切な対応をとることが大切です。
セルフ・コンパッションの研究データ
最近の研究データを見ても、セルフ・コンパッションは、ビジネスパーソンが燃え尽きたり、疲れ切ったりするのを防ぐのに、抜群の効果をもたらします。
あるサービス企業の社員数百人を調査した研究によれば、セルフ・コンパッションを実践している社員であればあるほど、2年後に燃え尽きにくくなっていることがわかりました。
数年にわたる長期的な効果だけでなく、セルフ・コンパッションには短期的な効果があることもわかっています。
ビジネススクールの学生を10日間にわたって調べたところ、セルフ・コンパッションを取り入れることができた翌日の朝は、疲れが少なかったのです。近年、このような実証データが次々と報告されています。
データだけではありません。実際に、セルフ・コンパッションがみなさんを救うのです。資金調達に奔走するある起業家は私にこう語りました。
「重圧を抱えるリーダーにとって、セルフ・コンパッションは、あったらいいなどという次元の話ではない。絶対に必要なものだ」
その通りではないでしょうか。重圧でリーダーが倒れてしまったら、スタートアップにとって、事業継続のうえで致命的です。
リーダーは重圧に対して、「なんとか、このしんどい時期を乗り越えよう」という精神論で立ち向かってはいけません。
みなさんには、セルフ・コンパッションという確かな技術と方法論を使い、リーダーにのしかかる重圧に向き合い、ご自身のコンディションを整えていただきたいのです。
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