危機に瀕した日本の研究力は回復するのか――。
2026年度から5年間の科学技術政策の基本的な方向性を定める「第7期 科学技術・イノベーション基本計画」(以下、基本計画)の素案が2月5日に発表された。2月19日まで国民からの意見(パブリックコメント)を募集し、最終案が3月中に閣議決定される見通しだ。
基本計画には6つの柱があるが、今回、新たな柱として掲げられているのが「科学の再興」と「科学技術と国家安全保障との有機的連携」だ。
後者についてはデュアルユース研究(軍事と民生の両方に利用可能な研究)の推進が初めて明記された。この2つの柱について読み解いていきたい。
運営費交付金の「大幅な拡充」を明記
素案の冒頭で示されているのは、研究力低下に対する強い危機感だ。
本連載の第10回でも取り上げたように、日本の研究力はこの20年、低下の一途をたどっている。象徴的な指標の1つが、「トップ10%補正論文数」だ。これは、それぞれの分野において学術論文を引用された回数が多い順に並べ、上位10%に入った論文がいくつあるかを調べたもの。日本は、01~03年に世界4位だったのが、11~13年に6位、21~23年には13位と、順位を落とし続けている。



















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