チームや人事の評価を「落とす」リーダーの共通点 メンバーのやる気を奪う残念なふるまいとは?

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「これ、やってもムダじゃない? 意味ある?」「こんな無茶な計画、実現できるわけがない!」「組織の方針が、まったくイケてない!」など、口を開けばネガティブ発言しかしないリーダーがいます。

私もこのようなリーダーの下で仕事をしたことがありますが、モチベーションは下がるし、四六時中このような発言を聞いていると、こちらの頭がおかしくなりそうでした。

リーダーがネガティブだと、チームの雰囲気もどんよりとして停滞気味になります。

あからさまなネガティブでなくても、「そのタスクは、ちょっと難しいんじゃない?」「リスクが多いから、やるのは危険だろう」といった、軽いネガティブ発言もあります。

この程度なら、あなたもつい言ってしまっていませんか。しかし、リーダーは軽い気持ちで言ったつもりでも、メンバーの受け取り方は違います。「リーダーがそう言うなら、このタスクはやめたほうがよさそうだ」と、挑戦に尻込みするようになるのです。

つまり、ネガティブなリーダーは百害あって一利なしなのです。メンバーの立場になって、ポジティブなリーダーとネガティブなリーダーのどちらと仕事をしたいか、考えてみれば明らかでしょう。

重要なのは、あなたがどちらのリーダーになるかは、自分で選ぶことができる、ということ。どんなに自分本来の性格がネガティブだったしても、リーダーという仕事上の性格は、努力してポジティブにすることができます。それを繰り返しているうちに、自然とポジティブ思考が自分のスタイルとして身につくようになります。

すべては、リーダーであるあなたの心がけ次第なのです。

どうしても不安なときは

ポジティブリーダーをめざすといっても、常にポジティブであり続ける、というのは不可能です。誰しも不安を拭えなかったり、ネガティブ思考に陥ってしまったりすることはあります。

そういうときは、そんな一面をさらけ出してみるといいでしょう。

普段はポジティブなリーダーが、たまに弱気な一面を見せると、メンバーは人間味を感じて親近感を覚えることもあります。

これは、「自己開示=Vulnerability」と呼ばれるマネジメント手法です。リーダーが万能感を捨て、勇気を持って弱い部分をさらけ出すことで、メンバーの心理的安全性が保たれるのです。

リーダー
(イラスト:『リーダー1年目のマネジメント大全』より)
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