思わず叱ってしまう前に考えてほしいこと
「今日ね、友だちと一緒に階段から上ばきを落としてみんなで大笑いしてたら、先生にすんごい怒られたんだよー。でも楽しかったんだー!」
学校から帰ってきた小学2年生の息子からこの話を聞いた母親は、思わずこう答えました。
「そんなことして下にいる人に当たったりしたらどうするの! 危ないことしちゃダメって、いつも言っているじゃない!」
確かに階段の下に人がいたら危ないし、やってはいけないことです。その場に学校の先生がいたら、同じように注意してくれたでしょう。「今叱らないと、同じことをして誰かに怪我でもさせたら大変!」と気が気じゃないと思います。
こうした「思わず叱ってしまう」場面にも、アクティブリスニングの観点から子どものコミュニケーション力を伸ばすチャンスがあります。
ここに潜む問題点は、息子の詳しい話を聞かずにお母さんが「アドバイス」してしまっていること。
大人同士の会話で考えてみましょう。大人は置かれている立場が違うため、まずは相手の話を聞き、状況を理解しようと努めます。前後の事情を聞かずにいきなり叱りませんよね。
しかし、これが自分の子どもや家族といった距離の近い人になるほど、私たちはついアドバイスをしたくなってしまいます。
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