そもそも親と子どもは全く別の人間
「子どもが○○をできなくて恥ずかしい」という発言ですが、実はこの裏には「しっかりしつけていない親だと思われると“私が”恥ずかしい」という気持ちが隠れています。子どものためを思っているようでいて、自分への評価を気にしてしまっていることがほとんどなのです。これでは自分と子どもの存在が思考の中で混ざってしまっています。
子どもに「考える力をつけてほしい」と思っているのであれば、最初に気をつけなければいけないことがあります。
「自分と子どもは別の人間である」と自覚することです。
これまでの教育学や心理学のたくさんの研究から、「羞恥心」や「罪悪感」を使って脅すことで行うしつけが、さまざまな身体的・心理的な発達上の弊害を生むことがわかってきています。
2006年に行われたバージニアコモンウェルス大学の心理学部の研究者らが行った47の論文を統合分析した研究(メタアナリシス)では、保護者が子どもを拒絶・放置することよりも、さまざまな理由をつけてコントロールすることの方が、子どもの心に不安感や不安定感を植えつける可能性が高くなることが示唆されています。
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