やりがち?悪気ないハラスメント社員3つの共通点 密室を避け「5分以内の話」がハラスメントを防ぐ

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「ハラスメント」や「パワハラ」には、自分の行為がハラスメントになるなどまったく思いも寄らないと感じていたパターンが存在しています(写真:RichR/PIXTA)
ハラスメントが問題視されていますが、「実は、自分の行為がハラスメントになるなどまったく思いも寄らないことも多々あります」と語るのは、新刊『プロカウンセラーの こころの声を聞く技術 聞いてもらう技術』を上梓した諸富祥彦氏。では、年長者が職場などで、若手と話す場合には、どのような点に気をつければいいのでしょうか。

大半のケースは加害者側に悪意がない

「ハラスメント」が認知されて久しいのですが、実際のケースでは、加害者側に悪意がないことがほとんどです。むしろ上司が「部下のためを思って」話を聞く場面で起きているのだということは、あまり知られていません。

私は、スクールカウンセラーをしており、教育現場にかかわる相談を受けることが多くあります。すると、次のような「二人きり」の場面でハラスメントと思しきことが起きやすいのです。

例えば、小学校で校長と教頭が二人きりで話をしている。校長としては、「教頭の今後を思って」「教頭がよい校長になれるように」と、いろいろアドバイスをしているつもりです。しかし、つい熱が入りすぎて、場合によっては1時間も2時間も話をしてしまう。

教頭は、ただ「はい、はい……」としか言えない。精神的に圧迫されて、ただ否定されたという思いしか残っていません。

また、若手教師に対してベテラン教師が「よかれ」と思って熱心に指導をしている。若手教師としては、ただ「つきあわされている」としか感じていない。そして1時間も経ったところで、「なんだ、くそババア!」とベテランの女性教師にブチ切れて、最悪の関係になってしまう。幼稚園では、園長と主任教諭の間に同様のことが起こりやすいでしょう。

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