「恋愛弱者」の中年独身男性が増える残酷な原因 恋愛強者が未婚のまま残り続けることの影響

✎ 1〜 ✎ 109 ✎ 110 ✎ 111 ✎ 112
拡大
縮小
(写真:polkadot/PIXTA)

「働きアリの法則」というものがあります。

これは、アリの集団を「よく働く・普通に働く・働かない」に分類したときに、よく働くアリが2割、普通に働くアリが6割、働かないアリが2割に分かれるという研究に基づくもので、別名「 2:6:2の法則」とも呼ばれます。

この法則のおもしろいのは、たとえ「上位2割の働くアリ」だけを取り出してグループ化しても、その2割の中で従前のように2:6:2に分かれてしまうというところです。逆に、働かない2割の下位群だけを抽出しても、その中から働く2割が生じるということでもあります。

変わらない「恋愛強者3割の法則」

同様のことは、人間の恋愛においても再現されます。

私は、以前より「恋愛強者3割の法則」と言っていますが、いつの時代でも、どこの地域でも、何の集団であっても、恋愛においてモテる層というのは大体3割程度であるというものです。厳密にいえば、恋愛強者3割、中間層4割、恋愛弱者3割と3:4:3に分かれます。

テレビのニュースなどではよく「若者の恋愛離れ」や「草食化」などと言われます。その際に、必ず街頭インタビューの映像を差し込んで、中高年者が「最近の若者は意気地がないね。俺の若い頃は……」と流し、さも昔は「若者の恋愛意欲が旺盛だった」かのような演出を入れたがります。もちろん、回答した人が恋愛力の高い人だった場合もあるでしょうが、少なくとも今も40年前の若者も恋愛している割合は大差ありません。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT