なぜM-1は長続きしているのか
楠木:M-1は1回目からハイレベルで、手応えもあったと思いますが、これほど長く続くとお考えだったのでしょうか。
谷:過去の漫才ブームは2、3年だったので、このときも同じで、短い時間で終わってしまうのは嫌やな。5年やれて、その間にブームを起こせていれば満足、くらいに思っていました。ところが、3年過ぎても、5年過ぎても、下火にならなかった。
楠木:そこは一番聞きたかったことの1つですが、1980年代の漫才ブームは立ち上がりが早いけれど、盛り下がるのも早かった。消費され尽くして終わるテレビ・コンテンツの典型的パターンです。M-1は今に続いていて、ブームといえないほど、エンタメの大きな部分として定着しました。何が違ったのでしょうか。


















