新聞記事を社内ネットで閲覧するのは違法行為か? デジタル時代、企業の情報収集に潜む落とし穴
業界情報の収集は、企業の広報部にとって大事な役割。朝一番に出社した部員が新聞各紙をチェックして、自社や業界に関係する記事を切り抜いてスクラップ、という作業は昔からありました。
電機メーカーのC社では、その切り抜きをスキャンしてデータ化し、イントラネットで全社員が閲覧できるようにしています。競合企業がどのような動きをしているかなど、業界動向をさっと知ることができるので、社員にはとても喜ばれています。
購読料を払っていれば問題ない?
「それは、まずいんじゃありませんか?」
ある日、営業部門から広報部に異動してきたばかりの部員が、そんなことを部会で言いました。
「新聞は著作物だから、新聞社が権利を持つはず。それを勝手に複製するのは、権利侵害みたいなことになりませんか?」
これまで、当たり前のこととして記事を切り抜いてスキャンしていた部員たちは、お互い顔を見合わせました。「購読料を払っているのだから、どう使おうと勝手じゃないか」「みんなで情報共有することの、どこが悪いんだ」
2つの意見が対立しましたが、さて、どちらが正しいのでしょうか?
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