「じゃんがら」全力でヴィーガン料理を開発した訳 人気のラーメンも忠実に"再現"した結果
しかし、家賃はかかる。好立地の店を手放すかどうか選択を迫られたが、「原宿店開業が、九州じゃんがらの飛躍のきっかけだった、という思いが下川にもありました」と安西副店長は話し、「とんこつラーメン人気を全国に広げたように、ヴィーガン料理の文化を日本に広めたい、とヴィーガンビストロ じゃんがらを開業することになったのです」と説明する。
「肉っぽい食べ応え」をいかに再現するか
そして2021年3月21日に、ヴィーガンビストロ じゃんがらを開業。当初は昼夜合わせて15種類ほどだった品数も、現在では倍増。ラーメンと並ぶ看板料理が、大豆ミートチャーシューを使った「ジュージューグリル」(1200円)だ。
大豆ミートはここ数年、メディアでもよく取り上げられ、冷凍加工食品の食材としてスーパーにも並ぶようになった。大豆由来の代替肉、代替乳製品は、ヴィーガンが話題になる前から、マクロビオティック料理の材料などとして使われてきた。しかし、そうした代替食材は、大豆臭さが立ってくるケースが少なくなかった。
大豆っぽさを感じさせない大豆ミートチャーシューは、祠左都オーナーがティーズレストランで10年来、菜食用食企業と共により品質の高い製品を開発してきた蓄積がある。そこで生まれた独自の製品を、九州じゃんがらおよびヴィーガンビストロ じゃんがらでは提供している。
九州じゃんがらの場合、ガッツリ肉を食べたい人も多く来店する。いかに大豆臭くなく、肉っぽい食べ応えを再現するかは大切なポイントだった。また、ヴィーガン料理自体を広めるには、ノンヴィーガン(ヴィーガンではない人)にこそ「おいしい」と思ってもらうことが必要だ。
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