「うれしいのは、家族揃って夕飯が食べられること」フレンチのシェフから転身したラーメン店主のセカンドキャリア

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「ル・デッサン」の「岩手ほろほろ鳥だしのしょうゆラーメン」(1600円)。増田さんのスペシャリテだ(筆者撮影)
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莫大な退職金がもらえる大企業に勤める人や天下り先のある役人は別として、50歳を過ぎると、誰もが第二の人生について考えるだろう。それは定年のないフリーランスでも同じこと。個人的な話になるが、筆者は一昨年前に個人事業から法人にした。ブレーンのライターやカメラマンとともにチームでより大きな仕事をしながら後進を育成しようと考えたのだ。

フリーランスのライターやカメラマンと同様に、料理人も定年がない。60代どころか70代でも厨房に立ち続けている店もある。しかし、食材の仕入れから仕込み、調理、接客、片付けと労働時間は長い。それに耐えられる体力がなければとても続けることができないだろう。

フレンチのエスプリを感じるラーメン

料理人のセカンドキャリアとはどんなものだろうか。パッと思いつくのは、調理師学校の講師やメニュー開発のコンサルタント。体ではなく頭をメインに使う仕事へシフトするのだ。ほかには同じ飲食店でも業態変更するという道もある。そう考えたときに、ある店主のことを思い出した。3年前に取材で訪れた静岡県島田市のラーメン店「ル・デッサン」の増田稔明さんだ。

ラーメン店には見えないスタイリッシュな「ル・デッサン」の外観。入口前には待合スペースもある(筆者撮影)
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