「脂肪」は私たちの健康の敵ではないといえる根拠 分子生物学者が三大栄養素を化石燃料に例えてみた
生物の定義の中で栄養摂取、および代謝(生物学的な反応や物質変換)を行うことは必須の特徴とされています。
栄養摂取によって取り入れられた栄養素は、代謝によって分解、変換、利用されます。このことを、たとえを交えて考えてみましょう。
化石燃料と三大栄養素の比較
石炭、石油、天然ガス。これらは、火力発電所で使用される典型的な燃料であり、化石燃料とも呼ばれます。燃料と酸素が反応して発生する高熱で水を沸騰させ、そこで発生した蒸気を利用してタービンを回し、発電機を駆動しています。
生物の細胞の中でも似たプロセスが行われており、人間社会における石炭、石油、天然ガスは、細胞の世界ではタンパク質、脂肪、炭水化物に置き換えて捉えるという見方もできます。
しかもこれらは、先述した化石燃料の主成分と同じく、すべて有機物(炭素を主成分とする化合物)でできています。
化石燃料は、基本的に過去の生物由来の有機物が地球の地殻変動に伴う高温や高圧による化学変化を経て形成されたもので、化石燃料と三大栄養素との間には深い関係が存在します。生物学を学ぶ際には三大栄養素の理解が必須です。
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