小学生に暗記ばかりさせる親がもったいない理由 児童期の子どもに本当に必要なサポートとは

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(写真:Ran&Ran/PIXTA)
「モンテッソーリ教育」といえば、日本では幼児のための教育法として知られているが、世界を見渡せば小学生のための教育法も存在している。書籍『学ぶのが好きになる! 小学生のためのモンテッソーリ教育』は、これまで日本ではほとんど紹介されてこなかったその内容について、0~12歳までのモンテッソーリ教師・あべようこさんがまとめたものだ。本書の内容を抜粋しながら、小学生の知的好奇心を刺激することで「学び好き」になってもらうためのヒントを紹介する。
※本稿は『学ぶのが好きになる! 小学生のためのモンテッソーリ教育』の一部を抜粋し、著者による追記・編集を行ったものです

「児童期」は落ち着いて学ぶのに適した時期

子どもには、自分で自分を成長させる「自己成長力」が備わっている。そのことを発見したのが、モンテッソーリ教育の創始者である、イタリア人で医師のマリア・モンテッソーリ博士(1870-1952)です。科学者でもあったモンテッソーリは、長年にわたって子どもを観察した結果、大人の役割は、子どもが自ら伸びようとするのを助けるために環境を整えること。そして、適切な時期に適切なサポートをすることである、と考えました。

では、大人はどんな時期に、どんなサポートをすると、子どもの意欲に火をつけることができるのでしょうか?

それを知っていただくために、まずお伝えしたいのが、「子どもの発達の4段階」です。モンテッソーリは、子どもは自然のプログラムにより0~24歳にかけて、次の4つの段階を経て成長していくと考えました。

① ダイナミックに成長し変容する「乳幼児期」(0~6歳)
② 成長が比較的落ち着き、心身ともに安定する「児童期」(6~12歳)
③ 第二次成長期で心身ともに変容する「思春期」(12~18歳)
④ 成長が落ち着いて安定し、人間として完成に向かう「青年期」(18~24歳)
(出所)『学ぶのが好きになる! 小学生のためのモンテッソーリ教育』

4つの段階のうち、小学生の子どもは②「児童期」にいます。心身ともにダイナミックな変容を遂げた幼児期と比べると、成長はやや落ち着き、集中して学ぶには適している時期と言えるでしょう。

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