夫婦を襲う「中学受験クライシス」のまさかの末路 心理学的に読み解く「中受離婚」のメカニズム
首都圏の受験率は過去最高と、加熱一途の中学受験。子どもは無事に合格したものの、受験期間のすれ違いから破綻する夫婦もいるそうです。そんな「中学受験クライシス」を避けるには――?『中受離婚』を上梓したおおたとしまささんが解説します。
家族関係が試されるのが中学受験
娘の中学受験を終えた直後に夫から離婚を切り出された妻は、「それまでのだましだましが通用しなくなり、考え方の違いがもろに出てくる。うちは如実に崩壊しましたけど、家族関係が試されるのが中学受験なんだと思いました。親や家族を巻き込む強力な引力が働く受験なんですね」としみじみ語った。
中学受験の最中に、夫婦関係にひびが入ることがある。対処の仕方を間違えると、それが修復不可能なくらい大きな溝となる。最悪の場合、「中受離婚」に至る。夫婦を襲う中学受験クライシスである。
拙著『中受離婚』では、中学受験で夫婦関係が破綻した3つの家族のエピソードをセミ・フィクションとして描いている。そこから見えてきた、中学受験クライシスに対処するヒントとして、この記事では心理学にもとづいた2つの考え方を紹介したい。「ボーエン理論」と「課題の分離」だ。
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