では、伝統的な製法で作られた「長期熟成しょうゆ」と「速醸しょうゆ」はどのように見分ければいいのでしょうか。
「テイスティング」で、しょうゆは簡単に見分けられる
「長期熟成の本醸造しょうゆ」も「速醸しょうゆ」も原材料は同じ「大豆、小麦、食塩」ですから、ラベルではなかなか見分けがつきません。
そこで私がすすめているのは「テイスティング」です。150ccのぬるま湯に、大さじ1杯(15cc)程度のしょうゆを入れて、飲み比べてみるのです。
「伝統的な長期熟成の本醸造しょうゆ」と「速醸しょうゆ」の差がはっきりわかると思います。また、同じ「伝統的な本醸造」でもメーカーによって味の違いがあることがわかり、「自分に合ったしょうゆ」を見つけることもできます。
「長期熟成の本醸造しょうゆ」は薄めても、「うま味」があります。さらに、「ひとつまみの塩」を入れると「うま味」が引き出されるのが「長期熟成の本醸造のしょうゆ」の特徴です。
ところが、「速醸しょうゆ」のほうはどうかというと、「うま味」も薄まっていて、「塩水のような味」がするものが多いのです。
みなさん、そのままのしょうゆをなめたときは「よくわからない」「どちらも同じ」とおっしゃるのですが、薄めると、ほとんどの人がピタリと当てることができます。
なぜ10倍に薄めるのかというと、煮物など料理に使うと、しょうゆはだいたい10倍に薄まるからです。新作『安部ごはん2』で紹介している「司の2倍濃縮極上めんつゆ」もだいたい10倍です。
「見分け方」はもうひとつあります。それは「値段」です。
先にも述べたとおり、手間暇かけて長期熟成させる「本醸造しょうゆ」は安い値段では作れません。
それに比べて極端に安いものは「速醸」の可能性があります。もちろん特売などの場合もあるので、一概には言えませんが。
驚くべきことに、この「速醸」よりももっと早く、安くできる方法があります。それが「激安しょうゆ」です。
次回では、この「激安しょうゆの正体」に迫りたいと思います。
*この記事の前編:平気で「安い醤油」買う人の超残念な盲点【前編】
*この記事のつづき:日本人が知らない「激安醤油」の超ヤバすぎる裏側
*この記事のつづき:日本人が知らない「薄口醤油」の超残念すぎる裏側
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