新NISA、使わなきゃインフレで資産は減るばかり 株・投信で儲けても一人1800万円までは「無税」
「日本が遅れていると指摘されてきた資産運用で構造改革を断行する」──。
9月21日に米ニューヨークで講演した岸田文雄首相は「資産運用立国」を宣言した。今後、海外投資家に日本への投資を呼び込むため、資産運用特区の創設などに着手していく。そして国内向けで目玉に掲げているのが、2024年1月から始まる「新NISA(少額投資非課税制度)」だ(図1)。
2014年にスタートした現行NISAだが、新NISAでは内容が大幅に拡充される(図2)。
NISAは通常かかる運用益や配当への税金20.315%が非課税になる制度。この生涯投資枠が、現行ではつみたてNISAの800万円か一般NISAの600万円のどちらかを選ばなければならないが、新NISAでは一気に1800万円まで拡大する。
新NISAでは非課税期間が無期限になる
また投資可能期間については、現行のつみたてNISAが20年間、一般NISAが5年間なのが、新NISAでは何と無期限になるという大盤振る舞いだ。
使い勝手もいい。投資枠1800万円については、一度売って空いた分が翌年復活するから、再投資できる。現行ではつみたてNISAと一般NISAの選択なのが、新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠を併用できる。
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