肥満の予防は「水を飲むといい」と言う科学的理由 最近の研究でわかってきた人体の仕組みとは?

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肥満や糖尿病の予防に役立つ可能性を秘めた人体の仕組みとは?(写真:Graphs/PIXTA)
人間の体には、いまだ解明されていない仕組みがたくさんあります。人体の謎を解き明かすことで、さまざまな体の問題に対して解決の糸口が見つかるかもしれません。例えば肥満や糖尿病は、現代に暮らすわれわれにとって無視できない悩みの種でしょう。数々の実験により明らかになった、肥満や糖尿病の予防・治療に役立つかもしれない人体の仕組みを紹介します。
※本稿は中尾篤典氏・毛内拡氏の新著『ウソみたいな人体の話を大学の先生に解説してもらいました。』から一部抜粋・再構成したものです。

糖尿病や肥満の予防には大量の水!?

さて、糖尿病や肥満を抑える魔法のような方法があるとしたらびっくりするでしょうか。

糖尿病の治療の基本は、糖分の摂取を控えることです。糖分といっても砂糖に限りません。ご飯、パン、めん、いもや果物にも多く含まれています。こうした食べ物の誘惑は至る所にあるため、現代社会では内臓に脂肪がつくメタボリックシンドロームや、肥満、糖尿病の予防は容易ではありません。

しかし、最近の研究で、水を飲んで脳から出るバゾプレッシンというホルモンを調整することが、糖尿病や肥満の予防・治療につながる可能性があることがわかりました。

モデルさんや女優さんが水を何リットルも飲んで体形を保つと聞いたことがありますが、彼女たちはこの働きを利用していたのです。

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