糖尿病を克服した人に共通する体重減の重大事実 体脂肪を減らすのは健康にとって良いことばかり

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脂肪を減らすことで、薬の服用なしでも糖尿病を克服することができるといいます(写真:Luce/PIXTA)
一般的に「糖尿病」といえば、2型糖尿病を指すことが多いとされます。遺伝的要因や食生活、運動不足、肥満、ストレスなどの要因が重なって発症する、いわゆる生活習慣病の1つです。そんな2型糖尿病はどうすれば克服できるのでしょうか。『回復人 体中の細胞が疲れにつよくなる』より一部抜粋、再構成してお届けします。

薬なしで「2型糖尿病」を克服する

ほんの2、3週間で2型糖尿病を克服できることを、あなたは知っているだろうか?

ここ10年ほどで、食事だけで2型糖尿病を克服できると証明する研究がいくつも発表されてきた。要するに、体脂肪を十分落とし、2度と個別脂肪閾値を超えないようにすればいいのだ。

こうした研究を指揮しているのが、個別脂肪閾値という考え方を最初に取り入れたロイ・テイラーだ。その研究では、2型糖尿病になって4年以内の肥満気味あるいは肥満の人のグループを対象に、8週間にわたって600キロカロリーの流動食を摂ってもらい、同時に糖尿病の薬はすべてやめてもらった。

結果は次のとおりだ。

・参加者は平均15.4キロの減量を示し、最初の体重の約15%を落とすことができた。落ちた重さの83%は体脂肪だった。

・骨格筋のインスリン感受性と、グルコースを血流から摂取する能力は68%上昇した。

・肝臓脂肪は70%減少し、研究開始時に脂肪肝と診断された人は完全に脂肪肝でなくなった。肝臓のインスリン感受性は72%上昇し、肝臓のグルコース産生は34%減少した。

・膵臓脂肪は23%減少し、その結果、炭水化物を食べたときのインスリン反応も正常化した。

・空腹時グルコース値は40%低下し、空腹時インスリン値は半分に落ち、HbA1cは7.4%から6%まで減少した。

極端なダイエットを8週間続けた結果、参加者たちは2型糖尿病を克服した。

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