身近な健康問題、「肥満」の対処法をめぐる動きが活発になってきた。医師が処方する薬が「肥満症」治療の選択肢として発売が待たれるほか、内臓脂肪を減少させる飲み薬も、薬局で発売されるようになる。
肥満と肥満症は違うのか、薬はどれくらい効くのか、リバウンドはないのか――。さまざまな疑問を千葉大学大学院内分泌代謝・血液・老年内科学教授の横手幸太郎医師に聞いた。
本当に「やせるべき人」は?
自分の「BMI(Body Mass Index:体格指数)」はいくつかご存じだろうか。
BMIとは、肥満の判定に広く使われる指標で、体重(kg)を身長(m)の二乗で割った数値のこと。厚生労働省の計算サイト(e-ヘルスネット「BMIチェックツール」)などですぐに出るので、計算してみよう。
日本ではBMI22が標準体重で、25以上が肥満とされる。厚労省によると、肥満の割合は26.3%(令和元年国民健康・栄養調査)で、集計対象である15歳以上の4人に1人が当てはまる。
年齢・性別で分けると、40代の女性は16.6%、50代は20.7%、40~50代の男性は40%弱が肥満に該当する。
横手医師によると、肥満の人すべてがやせる必要はなく、減量が必要なのは「肥満症」に当てはまる人だという。
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