
便秘とは、「本来排泄すべき糞便が大腸内に滞ることによる兎糞状便・硬便、排便回数の減少や、糞便を快適に排泄できないことによる過度な怒責、残便感、直腸肛門の閉塞感、排便困難感を認める状態」(『便通異常症診療ガイドライン2023』より)を指す。
日常生活に支障があるかどうか
「便通は、人によって回数も量もまちまちで、毎日出ないと気持ち悪いと感じる人もいれば、1~2日出なくても平気な人もいます。ですから、毎日、便が出ないからといって、かならずしも便秘とはいえません。見方を変えると、2~3日排便がなくても、スッキリと出て、不快な症状がなく、日常生活に支障がなければ便秘ではないです」と、鳥居医師。
重症の便秘では、腹痛や腹部膨満感などの症状が続くだけでなく、便が出ないことで不安が強まり、活動性や労働生産性も下がる。QOL(生活の質)が大きく低下するケースも少なくない。
「原因はさまざまなので、まずは自分の便秘のタイプを知ることが大事。それによって解消法や治療法が変わってきます」と鳥居医師は言う。