「井ノ原さんは副社長として、ジャニーさんの性加害を容認しているように映る」と批判する別の記者に対して、井ノ原さんは、「え、そうですか? 質問させてもらってもいいですか。〇〇さんがそう思われるのは……」と答えていましたが、これはまさに「神対応」。
こうした不祥事の際に意地悪な質問をしてくるメディアに対しては、「いや違う!」などと気色ばむのではなく、「〇〇ということでしょうか」「〇〇というご意見はあるようですが」といったようにいったん「クッション言葉」で受け止める、というのがプロのやり方です。
まさに教科書通りの対応だったといえるでしょう。
「1人1問」というルールにもかかわらず、1回で、2つ、3つの質問を投げる記者も多い中で、登壇者は、役割分担をしながら、丁寧にさばいていました。
2時間という時間の制約を課されたのは、メディアとしても不本意なところはあったのでしょう。
会見後半は、さらに混迷を深め…
会見は、後半さらに混迷を深めていきました。
「こっちにも回せよ」と怒号を飛ばす記者、おぞましい性加害のディテールに触れる質問をする記者など、もはや治外法権状態。
さらに、指名されないのに、何度もしつこく大声で質問をする記者もいて、井ノ原氏が耐え切れず、
と呼びかけ、記者からは拍手がわき起こっていました。
私も10年間新聞記者をしていたのですが、すべての記者がこんな感じでは決してありません。
むしろ、こうした長々と質問する記者には何度も遭遇し、会見を長引かせることに、苦々しい思いをしてきました。
だからこそ、拍手した記者の気持ちがよくわかります。
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