ジャニーズ会見「メディアの質問」大問題はここだ "記者出身"の「伝説の家庭教師」が徹底解説

✎ 1〜 ✎ 93 ✎ 94 ✎ 95 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

今回の会見では約20人のメディアから質問が出ました。

短く質問する人がほとんどでしたが、なかには、とうとうと質問を続ける人も。

たとえば、あるジャーナリストの質問はこんな感じです。

徹底的な事実調査、社長と社員が多数の児童の性虐待をしたと調査報告書に言われているが、それをしないまま、再出発できると思われる理由について、伺いたいのですが、調査報告書でも、再三にわたって、機会があったと。
文春との裁判の後、ジャニー、メリーの両氏がお亡くなりになった後、BBCの取材を受けた後ですね。前回の記者会見でもですね、何度も質問がありました。調査しないのかということ。
それに対して弁護士さんが、被害者申告があれば、調査するとおっしゃっていましたが、それは非常に無責任ではないのでしょうか。
これだけ犯罪的な行為が起きていた場所であるのに、それについて、自らですね、もう一度、第三者委員会を立ち上げて、きちんと徹底的に調査をして、膿を出すと、それでこそ、再出発ができるんじゃないでしょうか。
そういうこともなくですね、臭いものにふたをしたまま、再出発ができると、お考えになる理由についてお聞かせください。


 繰り返しが多く、やけに長くなっていますが、要は、最初と最後で繰り返している「徹底的な事実調査をせずに再出発できると思う理由は」の一言で済んだ質問です。

糾弾が主で、事実より意見が先に立ってしまっている

ちなみに、ジャニーズ事務所としては、すでに、第三者委員会を立てて調査を行い、報告書を発表しているため、この質問をしたとしても、「すでに調査し、結果を発表している」と答えられたら、それ以上何の回答も得られないでしょう。

もし、聞きたいのなら、「第三者委員会の調査報告の問題点や不備」を挙げ、「さらなる調査は必要とは思わないのか」と尋ねたほうが、よりロジカルです。

この質問は明らかに、「無責任ではないか」という糾弾が主で、事実より意見が先に立ってしまっているように見えます。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事