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「金利ある世界」が後押し、ステーブルコインJPYC誕生の舞台裏/キャッシュレス決済が広がる中で、どこまで利用者を増やせるのか

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JPYCの岡部典孝代表
初となる円建てステーブルコインの発行を発表するJPYCの岡部典孝代表(2025年8月、編集部撮影)

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「銀行の役員はブロックチェーンの専門家ではない。対してわれわれは役員全員が専門家であり、この差は圧倒的だった」――。

そう話すのはフィンテック企業JPYCの岡部典孝代表だ。メガバンクなどの大手金融機関に先んじて、昨年10月に史上初となる日本円ステーブルコイン「JPYC」の発行を開始した。

ステーブルコインとは米ドルや日本円などの法定通貨と価値が連動するように設計された暗号資産(仮想通貨)の一種。ブロックチェーン技術を基盤とすることで、迅速かつ安価な送金が可能になるとして注目を集めている。

ゲーム会社での仮想通貨発行が動機

創業から約6年、従業員30人に満たないベンチャー集団が、「日本の通貨史に残る分岐点」(岡部氏)とも言えるステーブルコイン発行に漕ぎ着けた背景には、同社の技術的知見の高さがある。

岡部氏は2017年に、リアルワールドゲームスというゲーム開発会社を共同創業した。同社で『ビットにゃんたーず』というゲームを開発し、このゲーム内で使える仮想通貨「アルクコイン」を発行していた。

この仮想通貨を現実世界でも使えるようにしたいと大手小売り企業などに交渉をしたものの、仮想通貨の価値が変動してしまうという理由でまったく受け入れられなかった。その時の苦い経験がステーブルコイン開発の動機になったという。

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