脳科学者が現代人に「モハメド・アリ集中法」推す訳 集中するだけでなく「いかに離れるか」も重要

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

さらにいえば、情報過多により多くの情報を処理できず、脳の機能が低下してしまうことで判断力などが低下していることも挙げられます。

こうしたなかでパフォーマンスを高めていくには、まさに蝶のように舞い蜂のように刺すような集中力が求められるのです。どんな状況でも、たとえ邪魔が入ったとしても、このモハメド・アリ集中法の瞬間的な集中力で乗り切れる。それが脳の秘めた能力でもあるのです。

脳内に「ToDoリスト」を持つと集中力が磨かれる

多くのタスクから、いろいろな要素を考慮しながら瞬間的な集中力を発揮する。これがまさにモハメド・アリ集中法なわけですが、この集中法を実践するうえで重要なポイントを伝授いたしましょう。

それは、毎日のToDoリストをつねに頭の中に持っておくということ。私はこれを「脳内ToDoリスト」という言葉で提唱しています。おそらく、大半の人はToDoリストを“外”に持っている。つまり、手帳やスマホで管理しているのではないでしょうか。

ところが、私の経験から導き出した結論として、成功者や優秀なビジネスパーソンというのは、ToDoリストをつねに頭の中に持って、その情報をリアルタイムで書き換えているのです。

では、なぜToDoリストを頭の中で管理・更新していくことで瞬間的な集中力が発揮できるようになるのか。それは、ToDoリストの性質として、自分が置かれた状況や周囲との関係によって、新規の項目が追加されたり、やるべきことの優先順位がつねに変化したりしていくからです。

そのようなときに、手帳やスマホで管理するにはスピード的にも効率的にも限界があります。だからこそ、ToDoリストを頭の中で管理することで、自分がやるべきことを瞬時に、そして明確に判断できるようになっていくからです。

これは大げさでも何でもなく、つねにToDoリストの優先順位を頭の中でしっかりとイメージできている人こそが、今の時代を勝ち抜くことができるというわけです。

次ページ「脳内ToDoリスト」には慣れが大切
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事