新しいことにチャレンジしたいけれどなんとなくためらってしまい、なかなか行動に移せないという方も多いのではないでしょうか。脳科学者の茂木健一郎氏は、意欲的に物事を行うためには、「脳を活性化させて、社会の中でどう動いて、誰と出会って、何を計画し、何を実行するのか」という能力(脳のモビリティー)を高める必要があると話します。
今回は、実業家であるイーロン・マスク氏の経営判断マトリクスを参考にしながら、新しい行動の原動力となる「アニマルスピリッツ」について、茂木氏が解説します。
※本稿は茂木健一郎氏の新著『運動脳の鍛え方』から一部抜粋・再構成したものです。
「アニマルスピリッツ」を持っているか
「私たちの脳はつねに新しい行動や動きを求めている」
これには「アニマルスピリッツ」という概念が深く関係しています。
アニマルスピリッツとは、イギリスの経済学者ジョン・メイナード・ケインズ氏が提唱した言葉で、「血気」「野心的意欲」「動物的な衝動」などと訳されます。
私たちが意欲的に何か新しいチャレンジをするために動くための脳のモビリティーは、このアニマルスピリッツを持っているか、持っていないかで決まるといっても大げさではありません。
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