60歳を過ぎたら意識すべき「正しい脳の使い方」 「新しいことへの挑戦」ばかりでは裏目に出る

60歳を超えて無理をしないことは、脳の立場から見ても正しいという(写真:Fast&Slow/PIXTA)
老化を防止するためには、新しいことへのチャレンジは大切ですが、こと脳に関しては「無理をしない」ことも重要――。そう指摘する脳科学者の西剛志氏は、年を取って、「昔ほど何かに熱くなれない」「モチベーションが落ちた」といった状態になることは「むしろ必要なこと」だと説きます。
そんな西氏が「脳をダメージから守ってくれる」と着目する「レスト遺伝子」の働きについて、同氏の著書『増量版 80歳でも脳が老化しない人がやっていること』から、一部を抜粋・編集して解説します。
無理をすると「脳の老化」は早まる
新しいことにチャレンジする。大切なことですが、気を付けたいことがあります。それは「無理をしない」ことです。
「若い頃は無理が利いたのに、60歳を超えて無理ができなくなった。ちょっと無理をするとすぐ体調が悪くなる」
先日、60代の知人がそんなことを言っていました。若い頃のように、もっといろいろ頑張りたい気持ちはあるそうなのですが、体が言うことを聞いてくれないことにストレスを感じることもあるそうです。
でも、60歳を超えて無理をしないことは脳の立場から見ても正しい行為です。「無理」が脳の老化を早めるからです。無理をすると脳はストレスを感じ、そのストレスが脳の老化を速めてしまいます。
ただ、無理はいけないからと、怠けすぎたり、ダラダラとラクばかりするのも脳にはマイナスです。
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