「嫌われる力」がある人に備わった意外な能力 優秀なのに「嫌われること」を恐れるのは損
組織内で渦巻くビジネスパーソンの嫉妬には恐ろしいものがあります。活躍すればするほど、周囲の、それも優秀な人が嫉妬にからめとられて、過去の失敗や噂をほじくり返してネガティブなキャンペーンを張ろうとします。
この時、多くの才能ある若手がまさに「一頭地を抜く」タイミングで、「嫌われたくない」という感情にとらわれてしまい、自分の行動にブレーキをかけてしまうのです。この「嫌われたくない」という心理的なブレーキこそが、日本でなかなかリーダーシップが根付かない最大の原因の1つだと、筆者は考えています。
リーダーシップは「嫌われる」ことと表裏一体
多くの人が誤解しているのですが、リーダーシップは「嫌われる」ことと表裏一体の関係にあります。たとえば、リーダーシップ開発のワークショップで「過去の歴史から、素晴らしいリーダーシップを発揮したとあなたが思う人を挙げてください」とお願いすると、まず間違いなく下記の人物が含まれることになります。
ジョン・F・ケネディ
エイブラハム・リンカーン
キング牧師
マハトマ・ガンジー
エルネスト・チェ・ゲバラ
坂本龍馬
織田信長
こうして並べてみると、なるほど確かに「変革を主導した志士」として、いずれ劣らぬリーダーシップを発揮したという点で共通しているのですが、一方で別の共通項があることにも、すぐに気づくはずです。
そう、全員暗殺もしくは処刑されているのです。
つまり 「殺したいほど憎い」と多くの人に思われていたということです。過去の歴史において最高レベルのリーダーシップを発揮して世界の変革を主導した人物の多くが、他者から殺害されているという事実は、我々に「リーダーシップというのは、崇敬とか愛着とか共感といったポジティブな感情だけではなく、必然的に軽蔑とか嫌悪とか拒否といったネガティブな感情とも対にならざるをえないものなのだ」ということを教えてくれます。
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